フレディ・ニュースは当センターが発行しているニュースレターです。内容は当センターに関連ある方々やご利用者様の声やヘルパーのページ等、さらに、お知らせなど楽しく読んでいただける工夫をしております。今後順次、発行済みの物にも焦点を当ててながら、載せてまいります。先ずは第1回目のフレディーニュース創刊号(2000年)の巻頭言から掲載させて頂きます。
創刊号によせて 日野原 重明
片山蘭子さんが企画されたヘルパーセンターに「ケア・アカデミー 葉っぱのフレディ」と命名した私としては、この第1号に発足のお慶びの言葉を書くことを非常にうれしく思います。
財団法人ライフ・プランニング・センターは今から27年前に発足した教育財団です。これは健康や病気、看護、介護の情報を効果的に学習させるセンターであり、家庭婦人にも高度の健康教育と健康行動のノウハウを教えることに、私は情熱を捧げてきました。
この財団は1997年11月に東京都千代田区の砂防会館内に、訪問看護ステーションを開設しました。その活動は訪問看護師だけでは十分に機能せず、綿密な医師のバックアップと訪問看護師の手となり足となり、また患者の話し相手となる有能なヘルパーの協力を必要とするものです。
訪問看護ステーション千代田を日本一のものとする努力と同じ努力でこの「ケア・アカデミー 葉っぱのフレディ」が立派に成長することを望んでやみません。
ついでに述べますが、「葉っぱのフレディ」は、米国の哲学者が生涯を通して子供向けに書いた唯一の絵本です。
この童話は、かえでの木の葉っぱ、フレディと兄貴分のダニエルとの会話で構成されています。春の若葉が夏には濃い緑の葉になり、秋には紅または黄の美しい色を帯び、霜が降りるとすべての葉っぱは風が吹けば宙に舞って地上に落ちる、雪が降れば枯れ葉は雪に埋もれて自分を養分として土に送り、その木が翌春の緑の葉を繁らす源になるのです。このようにしていのちは循環するという哲学、死をも恐れない生き方を子供たちにも教える童話です。
病む人、老いた人のヘルパーとして働くことの意義をめいめいがよく理解することを望みます。